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ロンドン建築

ロンドンでの講演を終えた後、というか正確には前後の日程を使ってロンドン建築巡りに。
ロンドン市庁舎やミレニアムブリッジ、大英博物館などの幾つかのノーマン・フォスター作品や、リチャード・ロジャースのロイズ・オブ・ロンドン、チャンネル4、といったもはや定番のロンドン現代建築を見て回る。その他最近日本でも話題のザハ・ハディドによるアクアティクス・センター(ロンドンオリンピック会場)、ジャン・ヌーベルのOne New Change、ヘルツォーク&ド・ムーロンのラバン・ダンスセンターやテート・モダンなども回る。テート・モダンは同じくヘルツォーク&ド・ムーロンによる増築工事の真っ最中でなかなか見応えがあった。
その他もちろん伝統的な英国建築も見て回った。またモダニズムの建築も見たいと思っていたので限られた時間の合間をぬって行ってきた。
そのひとつがロイヤルフェスティバルホール。1951年竣工ということで築60年以上。音響の悪さからの悪評を払拭すべく最近大改修が施されたのだが、それでもイマイチの評価とのこと。にもかかわらず建築的価値が認められて国宝級の保存指定を受けている。解体、建替え好きな日本では考えられない。近年、大阪でもよく似た名前のホールが建て替えられたしね。
古き良きモダニズムにテクスチャーの優しさが添えられて何とも心地よい空間であった。どことなくアアルト的な印象も、と思って調べたら設計者のレスリー・マーティンはアアルトの影響を受けていたのだそうな。納得。
もうひとつはやや郊外へ出向いてアレクサンドラ・ロード・エステートを見た。1970年竣工の集合住宅。地域的に低所得者層や移民のための住宅のようだ。ここはかなり良かった。
人工地盤上に設けられた広場を挟むように水平方向には長屋形式に住戸が連続し、垂直方向には段上に積層されている。人工地盤下は各住戸のための車庫がある。
訪れた時間のせいもあるが、各住戸からは夕食の支度のいい匂いが溢れ、夕陽の射す広場では所々で様々な人種の子供たちが一緒になって遊んでいるという、建築にとって豊かな状態を見ることが出来た。共用部分でコミュニティを促す作り方は日本でもよくある手法だが、期待外れなことが多い。それに対してここではとてもうまくいっている気がした。
時間を経てこそ、その建築の評価が問われることを実感する体験であった。
後でわかったことだがここも保存指定を受けているとのこと。良い建築をそのまま残していくという意識が薄い我が国にとってはなんともうらやましい限り。

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